自由と友愛の独立アングリカン教会の概要

白百合は、キリスト教において聖母マリアの純潔と従順を象徴する花として親しまれ、神の愛と復活の希望を映すしるしとされてきました。本教会の紋章にも白百合があしらわれており、わたしたちの信仰が純粋な愛と奉仕の心に根ざしていることを表しています。


自由と友愛の独立アングリカン教会の概要
—— 自由と友愛を生きる、わたしたちの教会

垣根なく、福音の光をともに分かち合うために

はじめて「自由と友愛の独立アングリカン教会」という名前を目にしたとき、少し不思議に思われた方もいるかもしれません。「自由」や「友愛」とは何を意味しているのか—— そんな問いから、わたしたちの歩みが始まることも多いのです。

このふたつの言葉は、単なるスローガンではありません。まるで名刺のように、わたしたち自身を表す大切な言葉として掲げています。それは、この教会の信仰のあり方そのものであり、わたしたちがどのように神を見つめ、人と関わっていきたいのかという願いでもあります。

「自由」とは、ひとりひとりが神の前に、自らの良心と声をもって祈ることができるということ。

「友愛」とは、信仰や立場の違いを超えて、互いを尊び、支え合う心を持つということ。

この二つの柱を大切にしながら、わたしたちはすべての人に開かれたキリスト教会として歩んでいます。


アングリカニズムの伝統から受け継ぐもの

自由と友愛の独立アングリカン教会は、その信仰と礼拝のかたちにおいて、アングリカニズム(聖公会)の流れを汲んでいます。アングリカンとは、もともと英国国教会(Church of England)を起源とし、豊かな礼拝伝統と深い神学的思索をあわせもつキリスト教の一系統です。

わたしたちは、そのアングリカンの精神を受け継ぎながら、以下のような信仰の基盤を大切にしています。

聖書を、「救いに必要なすべてを含む神の言葉」として信じ、日々の祈りと生活の中心に据えています。

1662年版『Book of Common Prayer(公祈祷書)』に基づいた典礼と祈りを重んじ、礼拝における共同体の一致と深い霊性を育んでいます。

三つの信条(使徒信条、ニカイア信条、アタナシウス信条)により、公同の教会としての信仰告白を明確にし、広く全世界のキリスト教会との一致を志しています。

使徒継承(Apostolic Succession)に根ざした主教・司祭・執事の三職制度を守り、歴史の中で連綿と続いてきた教会の礼拝と奉仕の営みを引き継いでいます。

これらの柱は、単なる制度ではありません。わたしたちがこの教会に身を置くとき、信仰をとおして受け継がれる「かたち」や「祈り」が、わたしたちを静かに育ててくれます。伝統とは、過去に縛られることではなく、今を生きるための力となるもの—— わたしたちはそう信じています。


私たち独自の道を、信仰の中で選び取って

同じアングリカンの流れを汲む教会であっても、わたしたちには独自の姿勢と選び取ってきた道があります。自由と友愛の独立アングリカン教会は、アングリカン・コミュニオン(Anglican Communion)には属さず、あくまで独立した教会体として歩んでいます。

それは、制度や組織に背を向けるということではありません。むしろ、それらに深い敬意を払いながらも、より誠実なかたちで信仰に応答したいという願いからです。現代社会が抱えるさまざまな課題に対して、柔軟に、そして真摯に向き合っていくために、私たちはこのかたちを選びました。

たとえば ——

女性やトランスジェンダーの聖職者を祝福し、積極的に按手しています。
 性別にかかわらず、神からの召命に応えて生きることを尊重しています。

LGBTQ+の方々を完全に受け入れ、祝福し、共に祈っています。
 すべての人が神に愛されているという確信を、言葉だけでなく実践を通して表しています。

多様な背景を持つ信徒たちが、ともに学び、支え合うことを大切にしています。
 違いを恐れるのではなく、そこにこそ福音の豊かさを見出しています。

わたしたちの教会には、「こうでなければならない」という硬直した姿勢はありません。信仰とは、絶えず問い直され、深められ、成熟していくもの。そう信じているからこそ、わたしたちは日々、共に祈り、学び合い、歩みを続けています。


歴史の一歩を、わたしたちらしく

2023年、わたしたちは大きな決断を経て、それまでの教派構造を刷新し、「自由と友愛の独立アングリカン教会」として新たな歩みを始めました。

この決断の背景には、現代社会の急速な変化と、それにともなう人々の不安、孤独、分断といった現実があります。目まぐるしく移り変わる世界のなかで、信仰は時に後退を迫られ、教会もまた「内向き」に閉じこもってしまうことがある —— そうした状況に対して、私たちは問いかけました。

「今こそ、教会は祈りと赦しと行動の場であるべきではないか?」

この問いかけに向き合いながら、わたしたちは制度ではなく誠実さを選び、規模ではなくまなざしの深さを選び、小さくとも真摯な教会を育んできました。立場や信条の違いを越えて、心から祈り合い、共に生きる場所 —— そんな教会でありたいと願ってきたのです。

この新しい教会の名には、そうした思いがこめられています。自由とは、自分自身の良心に誠実であること。友愛とは、隣人に目をそらさず、共に生きようとする意志。

それは、決して派手ではないけれど、確かな「歴史の一歩」だと、わたしたちは信じています。


祈りと学びと行動と

わたしたちの教会は、単なる「建物」ではありません。
そこに集う人々の交わり —— すなわちフェローシップ(fellowship)こそが、この教会のいのちです。

静かな礼拝のときには、祈りによって心を整え、聖書のことばに静かに耳を傾けます。忙しない日常の中で、少し立ち止まり、神の前に「ただいる」ことの大切さを思い出す、そんなひとときです。

また、学びの機会も大切にしています。
聖書研究をはじめ、神学カフェ、読書会、入門講座などを通して、知識だけでなく、問いや気づきを分かち合っています。わからないことをわからないままにせず、共に考え、時には沈黙しながら、少しずつ信仰の地平が開かれていく —— そんな営みを続けています。

さらに、わたしたちは行動する教会でありたいと願っています。
地域の支援活動や、難民・ホームレスの支援、環境保護の取り組みなど、神の愛を「感じる」だけでなく、「かたちにする」ことを大切にしています。

わたしたちのモットーは、こうです。
「神の愛を、信じるだけでなく、行動にうつすこと」。

それは、小さな行いかもしれません。でも、祈りと学びと行動を通して、わたしたちは日々、福音を生きようとしています。


こんな方にこそ、知ってほしい

もしかすると今、宗教に対して少し距離を感じていたり、「教会って、自分には関係ない」と思っている方もおられるかもしれません。けれど ——

・一度でも「祈ってみたい」と感じたことのある方

・どこにも居場所を見いだせなかった方

・「神との関係」に真剣に向き合いたいと願っている方

・社会の不正義に声を上げたいけれど、どう始めればいいかわからない方

・自分のペースで、静かに信仰を深めていきたいと感じている方

わたしたちは、そんなあなたにこそ、この教会の扉が開かれていることを知っていただきたいと願っています。

ここには、「こうあるべき」という押しつけはありません。
ただ、あなたがそのままの自分で、神の前に立ってよいということ ——
そして、その姿を神が愛しておられるということを、共に確かめ合える場所があります。

わたしたちは、心からあなたを歓迎します。


わたしたちの願い

自由と友愛の独立アングリカン教会は、伝統をしっかりと根におき、自由を伸びやかな枝に、そして友愛を青々とした葉にたとえるなら、まるで一本の「信仰の木」のような存在です。

わたしたちは、まだ小さな共同体です。けれど、そこには揺るぎない信頼と、深い祈り、そして希望があります。日々のささやかな歩みのなかで、それらを静かに育ててきました。

「教会って、もっと自由であってもいいんだ」
そう思っていただけたなら、それだけでも、わたしたちにとっては大きな恵みです。

これからも、誰かの祈りの居場所となれるように。
ともに生きる教会であり続けるように。
自由と友愛の名のもとに、わたしたちは今日も歩みを進めていきます。


お問い合わせ

自由と友愛の独立アングリカン教会についてのお問い合わせ、ご相談、信徒登録、または奉仕活動への参加に関心がある方は、お問い合わせフォーム、または下記の連絡先までお気軽にお問い合わせください。

自由と友愛の独立アングリカン教会
住所: 〒001-0045 北海道札幌市北区麻生町3丁目2-4-206 GTS内
電話番号: 050-7116-1156
メール: pro@libertyandfellowship.org
ウェブサイト: https://www.libertyandfellowship.org

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